企画展 - 2019.1.22
ショパンも絶賛したポーランドの伝統銘菓「ピエルニキ」
ポーランドの伝統銘菓といえばピエルニキ。
ヨーロッパで広く作られているジンジャーブレッドの一種で、特にトルンという街は中世からピエルニキの街として有名です。あのショパンもトルンを訪れてピエルニキの味に感動し、友人に宛てた手紙には「建物も美しく、風景も素晴らしいトルンだが、ピエルニキの味に勝るものは見つけられなかった」と綴り、実際にピエルニキを送ったのだそう。
ピエルニキ(pierniki)という名前は、黒胡椒(pieprz)が入っていることから付けられました。クローブ、八角(アニス)、シナモン、カルダモンなどを入れ、たっぷりのはちみつで小麦粉を練って作られた生地からはとても良い香りが漂います。バラやプルーンのジャムが入ったもの、チョコレートがかかったものなど、たくさんの種類がありますが、特徴的な形はカタジンキと呼ばれる、雲のような形をしたもの。
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本場トルンで最も有名なピエルニキのメーカーはKopernik(コペルニク/ポーランド語でコペルニクス)といい、ロゴはコペルニクスそのもののシルエットがかたどられています(コペルニクスはトルン生まれ)。
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ジンジャーブレッドの香りはポーランド人にとってクリスマスの香りでもあり、日持ちのするピエルニキは家庭で焼かれ、クリスマスツリーに飾ったり、子どもたちと一緒にデコレーションをして楽しみます。先月、WORLD BREAKFAST ALLDAY原宿店で開催されたピエルニキのワークショップ(ポーランド広報文化センター主催)では、トルンの地区博物館で働くスミタ・ミラ・モジンスカさんが講師として招かれ、ピエルニキの歴史や作り方が伝授されました。
写真提供:ポーランド広報文化センター
生地をこねて型を抜き、皆で楽しくピエルニキをデコレーション。それぞれの個性とセンスが光ります。
写真提供:ポーランド広報文化センター
香ばしく焼き上がったピエルニキ。そのままでも十分美味しく頂けます。
本場、ピエルニキ博物館では、こういったワークショップへの参加ができるほか、ピエルニキの製造機械、手作りの木製の型、歴代のパッケージなどが飾られていて、館内にはデコレーションの達人がおり、息を呑むような美しい飾り付けを見ることができるのだそう。トルンへ行った際にはマストで足を運んでみたい場所です。
ピエルニキを通して学ぶ歴史と文化。ポーランドの魅力はまだまだ奥深そうです♪
取材協力:ポーランド広報文化センター
https://www.facebook.com/InstytutPolskiTokio
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