企画展 - 2018.12.05

波佐見の器や窯元を味わい尽くす!「秋陶めぐり」に魅せられて vol.2

 

焼き物の里、長崎県東彼杵郡波佐見町の中尾山一帯で毎年秋に行われているのが「秋陶めぐり」です。今回は、今年10月27日(土)~28日(日)に開催された「第17回秋陶めぐり」のレポート第2弾です。

 

 

陶郷中尾山ゲートから進み、1本細い路地を入ったところにある、広い敷地内に工房を構えているのが、今年「秋陶めぐり」に初出展した「ながせ陶房」です。

 

 

入り口には、TV番組にも紹介されたという「陶ブローチ」のガチャガチャがお出迎え。陶器でできたオリジナルのブローチを昔懐かしいガチャガチャで販売するというユニークなアイデアが光ります。

 

 

軒先には、波佐見町のおしゃれなカフェ「アルブル モンド」がこの日のために駆けつけ、人気メニューの美味しいバターチキンカレーをふるまっていました!

 

 

店内にはコップやお皿、箸置きなど温もりのある器がたくさん並びます。作品のほとんどが手びねりで創作されているからこそ、味のある仕上がりになるそう。

 

 

ギャラリーの横には、映写室も併設しているのも面白いです。

 

 

陶芸作家の長瀬渉さん。長瀬さんは絵付けをされている奥様とともに2003年に波佐見町に移住され、2014年に「ながせ陶房」を築窯しました。波佐見に訪れたのは、趣味の釣りに良い場所を見つけたのがきっかけとか!そして、「波佐見ならずっと焼き物に関われる」ことを理由に移住を決められました。現在は、作品作りをしながら、役場の人たちと連携して波佐見への移住計画を新たに考案したり、雇用のサポートまでされているそうです。いままさに波佐見町を盛り上げている注目の一人です!

 

 

「機械で大量生産できる時代だからこそ、世の中に少なくなっている人の手の跡が残る手びねりの陶器は意外と好まれる」と長瀬さん。また、「魚釣りが趣味」という長瀬さんの真骨頂は、陶器で海の生き物をリアルに再現した作品たち。数々の賞も受賞されています。

 

 

また、「ながせ陶房」は子供たちの遊び場としても解放的。なぜなら工房を手伝ってくれているのは、元々窯業に関わってきたお母さんたちだから。子供たちがギャラリーをお手伝いする姿もあり、育児を両立するお母さんたちにとって、時短勤務などお互いのペースで助け合える自由な働き方を提案しています。

 

また、長瀬さんは、いずれは保育園を作ることも視野に入れており、「保護者さんたちが保父母として働き、子供の卒園後には起業まで支援できるような保育園にしたい。波佐見は狭い町なので行政までの距離が近く、そういったアイデアも自分たち次第で実現できるのが魅力です」と語ってくれました。波佐見に暮らす人たちのことを考え、地域活性化に貢献している長瀬さんには引き続き注目していきたいと思います!

 

ー  次回へつづきます

 

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