企画展 - 2018.12.10

波佐見の器や窯元を味わい尽くす!「秋陶めぐり」に魅せられて vol.3

 

焼き物の里、長崎県東彼杵郡波佐見町の中尾山一帯で毎年秋に行われているのが「秋陶めぐり」です。今回は、今年10月27日(土)~28日(日)に開催された「第17回秋陶めぐり」のレポート第3弾です。

 

 

「秋陶めぐり」レポートもいよいよ終盤です!当方通りの坂にある「陶房青」をさらに越えると、「studio wa2」が見えてきます。

 

 

こちらは、陶芸ユニット「studio wa2」として一緒に活動されている綿島健一郎さんと綿島ミリアムさん夫妻。ドイツ人のミリアムさんは、窯業を学ぶため隣町・有田の窯業大学へ留学されますが、そこで「陶房青」の吉村さんに出会ったことをきっかけに、波佐見の「陶房青」で修行を積みます。そして2017年2月に独立し、「studio wa2」としての活動をご主人の健一郎さんとスタートしたそうです。「食事を楽しむことが焼き物の意味である」をコンセプトに、一品一品を手作りでこだわっています。

 

 

今回のイベントのために、自宅である古民家を半分開放して商品を展示したギャラリー。普段はギャラリーとして使用しているわけじゃないそうですが、とても素敵な雰囲気に仕上がっています!

 

 

作品は、白磁器にミリアムさんが手書きで絵付けをしたシリーズ「SUNDAY」シリーズなどが中心に並びます。とても上手なイラストですが、特にこれまで絵の勉強はしてきてないそうです!「いつもよりちょっとだけ特別な日曜日に使いたい」をコンセプトにした「SUNDAY」シリーズは、グリム童話や日本の昔話をモチーフに描かれていて、思わず目に留まる可愛いイラストが魅力です。

 

 

シンプルだけどなんだかオシャレ。どこかヨーロッパのエッセンスを感じる素敵な食器がたくさん揃います。来年にはオンラインショップの開設も予定しているそうなので、可愛い食器が手軽に手に入るのは嬉しいですね!

 

 

こちらは可愛らしいミニ花瓶のコーナー。小ぶりで繊細なデザインが美しく、いつまでも眺めていたくなります。

 

 

日めくりカレンダーに仕立てた豆皿は、お隣の佐賀県の地域資源をモチーフに365種類を制作したもので、絵柄には佐賀の歴史や文化、伝統、食などを取り入れています。

 

 

店先では、お祭りらしい綿菓子の販売も。ミリアムさんのお父様が、大きな綿菓子を慣れない手つきで作ってくれるのがなんとも微笑ましかったです!

 

 

そして、「秋陶めぐり」のゴールはこの「中尾山交流館」。中尾山に関する資料や古陶磁器に触れられる場所であり、ギャラリーとしても18の窯元の作品が一同に展示販売されています。2階のテラスからは中尾郷も一望できる憩いの場所です。

 

 

お茶碗から小皿、コップまで、素敵な器が多く、思わず幾つも衝動買いしてしまいました!さまざまな器を見比べながら、中尾山の窯元の魅力を一気に満喫できる空間でもあります。

 

 

また、少し足を伸ばせば、「日本の棚田百選」にも認定された美しい「鬼木棚田」も望めます。約400枚の水田からなる大迫力は一見の価値ありです!毎年9月には「鬼木棚田まつり」も開催しているのでこちらもぜひチェックを。

 

「秋陶めぐり」は、ひとつのエリアを巡るだけでさまざまな器に出会うことができるだけでなく、波佐見の人たちの温かさに多く触れることができ、何度でも来たい!と思える素敵なイベントでした。器選びが好きな人は、次回、桜陶祭が3月30日(土)~31日(日)に開催予定なので、ぜひ足を運んでみてください!

 

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