アトリエ - 2016.12.22

職人を撮る カメラマン山下千絵

波佐見焼はひとりの職人さんがひとつのモノを作り上げるのではなく、分業体制。


分業体制とは、つまり、器の原型ともなる「石膏型」をつくる人、
その型をもとに「生地」を作る人、
そして生地から商品になるまでの焼成を行う「窯元」と、
各それぞれのプロフェッショナルの人々が分業して作る独特の仕組みです。

 

町全体がひとつのチーム。波佐見焼は団結力の賜物

波佐見町は、1万5千人の小規模な自治体ですが、全国でも屈指の窯業の産地です。
この町で作られている波佐見焼は、経済産業大臣指定伝統的工芸品として指定されていて、
町内の約2千人が窯業関係の仕事にたずさわっているそう。
日本の高度経済成長を背景に拡大してきた波佐見焼の量産体制は、
まさに、この職人たちのチームワークが強みです。

 

「職人」にこだわる、カメラマン山下千絵

 

決まった姿勢で、黙々と作業を進める職人の手や体には、長年の”個性”があるそう。
その個性を、写真という一瞬を切り取る行為で伝えようしようとしているカメラマンが、
山下千絵さんです。

私たちソトガワ美術館編集部は、職人の心を撮り続けるカメラマン 山下千絵さんと一緒に、
職人さんたちの工房を訪れ、「アトリエの一枚」として、写真で切り取られた瞬間からみえる職人たちの想いをこれから皆さんにご紹介していきます。